ウルトラ音楽の作曲家・宮内国郎氏逝く・・・異次元列車にゆられて・・・。
こんばんは、Gです。昨日は記事500回記念になりましたが501回目の今日はまた追悼記事になってしまいました。499回目に実相寺監督の追悼記事を書いたわけですが、この方の訃報は実相寺監督の訃報より後に知ったため前後した格好となりました。
作曲家・宮内国郎氏が11月27日、大腸がんのため亡くなられました。享年74歳。
・・・ここまで来るとGも絶句しかないような気もします・・・。宮内氏といえばウルトラQやウルトラマンの音楽を担当されたことで有名でした。ウルトラQに関しては主題テーマの独特のギター、ウルトラマンではこれもまた独特のマーチ調が印象的で少しジャズの雰囲気もかもし出していました。
以前にGの伯父がバンジョーを弾いてるということを記事にしましたがウルトラQリアルタイムど真ん中の伯父はこんなことを言ってたのをよく覚えてます。
「ウルトラQのテーマはトワイライトゾーンのテーマのコードを変えると出来るんだぜ」
伯父はいつもこういう口調の方ですが、けっして馬鹿にして言ったのではなく音楽とはそういうもんなんだ、ということを言いたかったんだと思います。ウルトラQは多分にあのトワイライトゾーンを意識してたといいます(アウターリミッツもそうだが)。現にWOOとかアンバランス(恐怖劇場の方ではない)という企画で進んだ頃は怪獣はそれほど意識されてません。どちらかというと製作No.1の「マンモスフラワー」のジュランのような異常な現象とかがクローズアップされてます。怪獣というと巨人、悪魔っ子を経て製作No.4のトドラまで怪獣らしいものは登場しません(ちなみに放映第1話の「ゴメスを倒せ!」は製作No.12)。円谷プロ独自のトワイライトゾーン(またはアウターリミッツ)を作り出そう、いや、もっと別のものを作ろうとしてました。
とすれば音楽とてトワイライトゾーンを意識するのは当然の成り行きではあるのですが宮内氏にかかるとトワイライトゾーン独特の軽いギターがウルトラQ独特の重いギターへと変わり、その円谷プロが作ろうとしているトワイライトゾーンとは別のものという意識に花を添えてるように思えます。
怪獣路線と変わり次のウルトラマンとなると怪獣がメインに登場という形になり音楽も発展していきます。それがあのマーチ調ということだと思うのです。恐らくウルトラQの大人びた音楽から子供に身近な音楽へと変化させたんだと思います。音楽は聴く方が多く弾ける楽器もウッドベースのコード3つだけのGですけど宮内氏のウルトラ音楽を聴いてるとそう思えてならないのです。そういう身近な音楽ということを考えると宮内氏の功績はものすごく大きなもののように今更ながら思うのです。
でも、実相寺監督と前後して宮内氏も逝ってしまうとは・・・大事なものとは失ってみて初めて気づくものなんだとつくづく思いました・・・合掌・・・。
ここまで色んな方が逝ってしまうと「誰かが連れて行くのだろうか・・・?」とGは思ってしまい先日何となく鉛筆画に描いたのがウルトラQでは最終回に登場したこの異次元列車(異次元ロマンスカー)でした。ただGはあまり電車に詳しくないので実物と登場したものと組み合わせて描いてしまい、ある意味、鉄道ファンの方にはちょっと申し訳ない絵になってしまいました・・・すみません。
後にG最大のトラウマ怪獣ヤメタランスの脚本も執筆する小山内美江子氏が描いたウルトラQ第28話「あけてくれ!」(製作No.6。初放映は昭和41年再放送時)に登場した異次元列車は見かけは小田急ロマンスカー3100系なのだが天本英世氏演じるSF作家・友野健二を案内役に実世界から逃げたいと思ってる人々を乗せ理想の世界へと空を駆け抜け走っていく列車である。もっとも偶然乗ったサラリーマンの沢村は窓に映った現実世界につい「あけてくれ!」と叫んで冷たい現実へ戻り空を飛ぶ異次元列車に「連れてってくれ!」と叫ぶ羽目になるのだが・・・。
この世を旅立った方々はこの異次元列車に乗って行ってしまったのだろうか・・・?
それは誰にもわかりませんがGはご冥福をお祈りいたします・・・では、今回はこれにて。